今回はMINEZO SPORTS SHOES デザイナーの廣瀬くん
スポーツシューズ由来のデザインながら、ドレスシューズ然した顔に昇華。
“MINEZO SPORTS SHOES”は、現在のスニーカーの起源である、100年~50年ほど前に作られた「ビンテージアスレチックシューズ(初期の運動靴)」のデザインをもとに、最高級紳士靴の製法であるハンドソーンウェルト製法(底付けのみマシンステッチ、九部仕立て)で仕立てるオーダーシューズブランドです。

彼の作る靴に魅了され、愛用し始めて早3年。おしゃれは足元からという言葉があるようにファッションに置いてとても大切な靴。革靴離れをしていた時期を経て、改めて心から履きたいと思える理由がMINEZO SPORTS SHOESには存在します。そんな背景を紐解くべく廣瀬くんの職場見学をしてきました。ぜひご一読ください。
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↑ 熱い男の廣瀬くん。クラシックな古着と合わせる彼のスタイルこそMr .MINEZO
大橋 (以下:大橋) / 最近はいかがお過ごしでしたか?
廣瀬くん (以下:廣) / 3週間ぐらい前にイベントで韓国に行ってきまして。結果含めて、結構良かったです。今年2回目で去年と同じぐらい受注がついたので。
大 / すごいな。韓国の勢い。
廣 / 韓国は日本と比べるとそこまで革靴市場が成熟してない感覚があって。例えばAldenやRed wingがめちゃくちゃ流行ってるけどそれ以外の革靴ブランドはまだそれほど流通していないというか。ワークやカジュアル系から入って本格紳士靴にたどり着く。その流れで日本製が結構いいね。っていう形で徐々に日本のブランドが入っていってる段階。
大 / 韓国って意外とアメカジが強いんですっけ?
廣 / アメカジめちゃくちゃ強いですね。逆にLiNNさんで取り扱っているようなカジュアルだけど高価格帯の服や他と競合しないような服は韓国独自のブランドであまり存在しないんですよね。なので、そのカテゴリーに該当するのは大抵日本の服が多いみたいです。その流れで日本の革靴にも注目が集まっているという形です。そんな選択肢が少ない中で、MINEZOを提案させていただいてるっていう感じですかね。
大 / イベント開催された韓国のお店 (NOWMAS) は日本のブランドの取り扱いはあるんですか?
廣 / ポータークラシックやCOTTLEとかですかね。
大 / かなり通なセレクトですね。
廣 / ですね。日本よりも若干価格は上がりますが、しっかり販売されてるお店さんですね。
大 / すごい。今回のオーダーはリピーターが多かったんですか?新規客が多かったんですか?
廣 / 今回は新規が多かったですね。理由としては、マークアップがあるのでどうしても値段帯が高いと。なので、2年連続毎年オーダーはやっぱり厳しいよねって。その代わりに新規の方がめちゃくちゃ来てくださったので。去年が結構受注が入ったのでまさか今年も同じぐらいの数をいただけるとは思わなかったですね。
大 / それは嬉しい事ですね。
廣 / 嬉しいですよね。あとトレンド的にもクラシックなスポーツシューズにかなり寄ってきてるのでその影響も確実にあるなっていう印象ですかね。

↑薬局跡地に構えた彼の工房兼アトリエ。この中にロマンが詰まってる

大 / なるほどね。イタリアを含めた欧州修行?旅はどうでしたか?
廣 / 約 3ヶ月ほど行きまして、平日はイタリア式のパターンメイキングを習って、週末はヨーロッパの様々な靴関連の施設に行きました。やっぱりめちゃくちゃ良かったですね。革靴ってなんだかんだヨーロッパ起源のものが多い。日本も100年以上の歴史があるので巷で言う革靴後進国みたいなことは正直ないんですけど。ヨーロッパを回ってみて、現存している靴の形ってほんの一部なんだなと実感できました。様々なブランドが出すデザインのルーツがどの方面のデザインからきているのかとか。そういう国と国の繋がりが見えてくるんですよね。日本にいると全然わからないんですけど、現地を回ることによって繋がりを理解できたっていうのが自分的にすごく大きくて。
大 / Instagramで発信されてるのを拝見してて。そもそもそこに行くまでの情報が必要じゃないですか。それはどうやって仕入れてきたんですか?

廣 / 単純に仕入れられなくて、いろんな言語に変換してネットで調べました。インスタとかでは出てこないような博物館とかあるので。場所によっては1日半かけて移動したりしました。SNS上には存在しない、普通に靴に携わってる人が知り得ない情報というか。特にMINEZOは歴史に沿った革靴のデザインに転化させなきゃいけないと、勝手に自分で決めているので適当なことはできないんですよね。全部の歴史を調べた上で、過去に存在したデザインを発掘するという作業が必要になる。全部ではないんですけど、 今回の旅でヨーロッパの80%ほどの靴関連施設や博物館を回れたのでよかったです。あとは北米あたりですかね。アメリカやカナダは近年中には行かなきゃなっていう感じです。1940年代の大量生産もののルーツを探るみたいな。
大 / 北米は所謂スポーツシューズ起源が多いんですかね?
廣 / 起源はアメリカもヨーロッパも大体同じくらいですね。テニスやサッカー、サイクリング系はヨーロッパの方が古いんですけど。野球や陸上競技系になると19世紀末に両方で上がってきてるんですよね。ただ工業製品として革靴が世界に広まったのはアメリカの存在がめちゃくちゃでかい。アメリカはヨーロッパの様々な国の移民が集まっているので、デザインがめちゃくちゃ豊富なんですよね。なのでヨーロッパのいろんなエッセンスを一つの国で楽しめるのはアメリカ。カナダにはBATAと靴の博物館があって、アメリカ同様の文化ですね。
大 / AKANISAIのグルカデザインの元型が貯蔵されているところですね。子供の頃から研究というか、掘り下げることが好きだったんですか?
廣 / そうですね。好きでしたね。小学生の時にハマってたのが、化石や貝殻を集めて図鑑から名前を書いて木箱作ってそこに収納していくみたいな。
大 / なるほどね。廣瀬くんの収集癖の理由がはっきりしましたね。やってること考古学者じゃん。

廣 / みんながデュエルスタートしてる時に、僕は必死に石を集めていました笑。今考えるとそっちをやってて良かったなと思います。
大 / 確かに。そのルーツがないとここまでの深みには至らない。冒頭で出た最近のスポーツシューズの流行ってあるじゃないですか。急に火がついてきたなというか、この半年すごいなという感じ。
廣 / おっしゃる通りです。ダットスニーカーの反動がすごすぎて。

↑ スエードのSprinter。この選択肢もありなんだよな。
大 / 革靴含めてアウトソールの薄いものを求め出した = ボリュームのないスポーツシューズという流れになるのもわかる。スタイリングでバランスを取る上でもね。様々なデザインが現存する中で、廣瀬くんほど掘り下げた文脈を持ったものは正直存在しないと思う。大体が専業じゃないのでね。今回のヨーロッパ旅も参考になるようなものは買ってきたんですか?
廣 / めちゃくちゃ買いましたよ笑。
大 / やっぱり笑。お気に入りを見せてくださいよ。
廣 / めっちゃお気に入りは秘蔵ものなので。。。
大 / 仕入値自体は結構高いもんなんですか?
廣 / 安くないですね。そして売ってないっすね。
大 / いつもどこで買うんですか?


廣 / パリの北部にある街全部がアンティーク市場みたいなところがありまして。あっ、これとかめっちゃ珍しいんですけど、ソールが木製なんですよね。木で蛇腹状なってる。
大 / へー。これは何の靴なんですか?
廣 / 僕も調べきれてなので確実な情報ではないのですが。一説によると戦時中に革の供給が足りなくて、木を使ったんじゃないか説。
大 / あーなるほど。靴の大戦モデルみたいな。履き心地悪そう。
廣 / 最悪だと思います。重いし硬いし、でも木を蛇腹状に加工してまでこの屈曲を出してるのは結構すごい。あとは床の悪い環境で履けて腐りにくい。資料では知ってたんですけど、実物を見たのは初めて。
大 / それは廣瀬くんにとってこれは買わずにいられないやつですね。(この後もとんでもない秘蔵ピースがありましたがここでは省略)儲かったお金は全て靴に消えてるんだろうね笑。

↑ 集めてきたアスレティックシューズの一部。めちゃくちゃレアモノもありました

廣 / ほんと儲かんないっすね笑。いつ儲かるフェーズに変わるのかほんとわかんないんですけど。
大 / その熱量がさっきの話に戻ると、スポーツシューズを愛してやまないスタイルで作られるものを見ちゃってるから中途半端なものを買えなくなってしまう。自分たちのお店はそういう人たちと取り組んでるんで、超えられない第一人者というか。そういうものを自分は手に入れたいし、提案したいっていうところで。そんな存在に行き着いたのはラッキーですね。今のトレンドって酷な話で、ダットシューズ同様に旬が過ぎたら使いにくいものになるじゃないですか。でもMINEZOには今まで話した文脈があるからこそオーダーする価値があると思う。
廣 / そうですね。やっぱり嫌ではあるんですよね。今までこのジャンルは存在しなかった。 6年前とか多分誰もやってなくて。
大 / 古着の類でコアな人が提案し始めて、自分も興味はあったがそこにはいかなかった。理由は履くのに対しては高すぎるなと思っちゃったんで。

廣 / 僕が始めてから2、3年後にGUCCIとadidasのコラボが出まして。所謂ビットローファーにサイドラインが付くデザインがあったんですよ。ああ、この流れ嫌だなってその時ちょっと思いまして。さらに2年ぐらいで、ボーリングシューズデザインに火がついて。そこからいろんなメゾン系が一気にこっちに流れて、とどめは去年くらいのマルジェラが仕掛けたナイキのムーンシューをリプロしたランシューで完全にそっちのトレンドに。ただ僕の最終目標はこのジャンルをクラシックなものにしたい。スポーツシューズの革靴をそこまで引き上げたいという気持ちがあったんで。
大 / うんうん。
廣 / そういうことを考えるとやってる人が多くなるのはしょうがないこと。5年前からやっているので、ある程度靴業界含めて人目についているので。認知された上で、似たニュアンスのものが出るのは現代ではしょうがないのかなとは思っています。その上で自分は何ができるかっていうのを最近ずっと考えていて。元のデザインを革靴に落とし込む面白さみたいなのを表現していたんですけど、最近は徐々にデザイン展開の幅を広げていってます。多分今のアスレティックシューズブームがなかったら、創業当時の自分にはなかった考え。
大 / 今流行ってるシューズは、モードさというか綺麗な装いの外しとしてスタイリング上必要なものとして存在していると思うんです。廣瀬くんの作る靴はカジュアルなスタイルを締められる存在。すなわち既にクラシックなシューズなんですよ。
廣 / それはありがたいですね。
大 / LiNNとしてもスタイルに合う革靴はなんとなく探してますが個人的には必要性をあまり感じなくなってきた。MINEZOをスポーツシューズ起源のものらしく、当初はスニーカーライクに提案をしようと思っていましたが前記通りクラシックな革靴なんですよ。実はカジュアルな存在ではなく、締め役になっている。Vintageのスニーカーに関してはすごく惹かれるデザインが多いんですけど、買った後が問題。サイズ含めて探すのも大変だし、これ履いてたら壊れねえ?みたいな問題とかね。それらデザインにリスペクトを持った新しいものを服でも靴でも、今ぼくは提案したいなと思うので。だからそういう存在だと思いますよ。
廣 / そういう存在にもっとなりたいですね。靴関連の仕事してる人ってめちゃくちゃな数いると思いますので。その中で今後やっぱMINEZOの靴が欲しいよねって思っていただけるかを追求したい。

大 / 海外需要が高い現代だからこそ、改めて日本人にもっとこのプロダクトに触れて欲しいと心から感じています。外国の方のアンテナの張り方に負けてはいけない。もちろん金銭的問題もひとつの要因。買えないなら見ない方がいいみたいな。だからこそ”本物”をぼくらも提案しなければいけないと思っていて。自分たちのものさしに引っかかって、それを超えていたり未来がもっとあるよみたいなものをやっぱり買ってもらいたい。日本人みんなで協力して感度をググっと上げたいなというか。このアトリエも東京ではだいぶ外れた場所にありますが笑。求めにくる方がいるってとてもいいことですね。
廣 / 一般的に言ったら高い靴じゃないですか。いろんな意味で元が取れるというか、価値があると思ってもらえるように努力してるので。もっと導入というか、履いてもらうための努力は必要だなと感じます。靴って毎日履くもんじゃないですか。その靴にはこういう歴史があったんだよっていうのを伝えて残していくことはMINEZOをやる上でテーマかなと思っています。
大 / その話の流れでそもそもスポーツシューズになんではまったんですか?


↑ チャリ好きが伝わる仕様の愛車たち
廣 / 元からスポーツシューズが好きではあったんですよね。僕が自転車部に入ってたり、陸上部やテニス部とかもやりました。それに合った靴を選ぶ上でかなりこだわりを持ってまして。
大 / わかる。それを選んでる時ってテンション上がりますもんね。

廣 / 上がりますね。ランニングシューズもそうじゃないですか。っていう流れで靴に対しての思い入れっていうのが多分小学生ぐらいの時から他の人よりかなり強くて。今でも覚えてることなんですけど、運動会の時とかに周りの靴紐が気になって。全然ちゃんと縛ってないんですよ。それ縛った方がいいよみたいな。サイズのあってない靴履いてたりとか。もったいないなって思ってた記憶がすごいあって。そういうことも今の靴への繋がりの一つかなと思います。そこから靴業界に入って最初はビスポークをやりたかったんですけど、ただ日本ってめちゃくちゃ多いじゃないですか。靴メーカーもビスポークの職人さんも。なので同じことをやっても勝てないなという考えからどういう靴を作ればいいか?ってなった時にドレスシューズの小指側が窮屈でなんか痛い構造ってなんか嫌だなと。そんな時にスニーカーのフォルム。つま先がスニーカーのフォルムで、土踏まずから踵にかけては革靴のフィット感がある靴を作ったらいいんじゃないかっていう発想にいきつきまして。とりあえずデザインを決めるためのサンプルを集めようってなったんですよね。
大 / 履き心地は大事。それは経験上そうしようと?
廣 / そうですね。ドレスシューズって10年ぐらい前とか特にビチビチに履く文化が強くて。お店さんとかもグッドイヤーウェルトが沈むからきつくていいんだみたいな。あの定義は正直僕は良くないと思っていて、革靴嫌いになった人が増えた理由でもある気がします。
大 / 確かに痛いと履きたくないもん。それ聞いて、廣瀬くんの靴って靴擦れしたことないわ。
廣 / しにくいですよね。
大 / ぼくはどちらかというとビチッと履きたいタイプなんですけど馴染みがすごくいい。理由は先程の設計にあるんですかね?

廣瀬 / はい。木型の設計ですね。指先は広げて窮屈にせず、しっかり地面を捉えられるように。甲と踵と土踏まずで足をサポートしてあげる設計でなるべく痛みが出にくいものにしています。見た目も履き心地も本当に足に合わせて作った革靴って別に重くもないし、靴擦れもしない。逆にソールが柔らかいスニーカーよりも安定するんで、本来は長時間歩けるはずなんですよ。ただそれが70年代から80年代ヨーロッパの革靴が日本に入ってきてワイズが狭い、指先が痛い革靴がいい革靴だって宣伝されちゃったわけですよ。最初痛いのが当たり前で伸びていくからみたいな。当時のセレクトとかでそういうプロモーションされたんで、それが当たり前になっちゃってたんですけど、慣らして履くって普通に考えてちょっとおかしいって僕は思っていて。もちろんそれで足に完全に馴染む場合もあると思いますし、僕も本当に10年以上前はずっとそれが正しいと思ってたんですけど。でも理想を言えば、履きおろし次の日から楽に履きたい。
大 / 間違いない。洋服と違って靴はサイズが合わなかったらその時点で履かなくなる。
廣 / そうなんですよね。なので、その修行っていうのが僕は良くないんじゃないかって。そこから本来の革靴のいい部分だけを延長させた靴っていうのを作りたいと思いました。あと我慢させたくないので現状MINEZOはMTM(メイドトゥメジャー)しかしてなくて。足に合わせて作らないとどうしても我慢や妥協させてしまうから。
大 / 底付けはハンドソーンウェルトですよね?所謂9.5分仕立て?
廣 / そうですね。出し縫いと言われるアウトステッチですね。そこだけ機械でやって、あとは全て手作業です。


↑ 多分相当高い代物たち。MINEZOの根幹を支える名機
大 / これらの機械がそうですね。ほぼおひとり?あれ、奥さんもやられているんでしたっけ?
廣 / そうですね。アッパーの縫製を任せて、それ以外を僕がやってます。
大 / なるほど。ぶっちゃけ年間何足ぐらい作れるもんなんですか。
廣 / そうですね。100ぐらいですかね?MINEZOのシステム上、量産に投げるわけじゃなくて全部お客様の足に合わせて作るので。
大 / それにしたら正直価格が安すぎると思いますね。
廣 / 現存するグッドイヤーで既成の木型で作ってるものを拝見した上で、MINEZOの価格よりも高いブランドさんは結構ありますね。なのでもうちょっと上げてもいいのかなと思うことはありますね。
大 / 今までの話を聞くと、既製品を買うことがぼく的にはちょっとアホらしくなっちゃう。一概には言えないですが価格含めて、やりすぎちゃう?って感じで。消費者目線で見てもいよいよキツい。

↑ 相当いい革揃ってます
廣 / きてますよね。4月から正直値上げしようかなって思っていたんですけど、運営できるギリギリのラインでもうちょっといきたいなっていうのがあって。
大 / ある意味じゃあこの価格ラストチャンスかもしれないですね。
廣 / 確実に今年中には変わると思います。
大 / え?今回は大丈夫?これめちゃくちゃ大事なポイントなので。
廣 / がんばります。ただ卸売りをする上で利率とか考えていくと、健全に運営する値段として現代の価格設定になってしまうのはしょうがないなと正直思っています。僕は卸売りではないので今の形でできるというのもありますね。極論MINEZOは儲けようとしてないビジネスモデルなんですよ。まあ僕は潤わないけど。。。ライフワークなんでしょうね。納品して思ってたよりも全然かっこいいですとか、履き心地めちゃくちゃいいですとか言ってもらえることがやっぱり嬉しい。自分が一から木型を設計してオーダー靴が初めての方もいたりして、めちゃくちゃ喜んでもらえるっていうのは本当に中々ない経験です。忙しい時とかは寝ないで仕事する時とかもありますけど、やっぱ嬉しいんですよね。MINEZOを知ってもらったり、履いてもらってる方には本当にいい靴であると自信を持ってほしいというか。自慢できる存在でありたいし、そうあり続けるために今まで以上の新しい発想であったりいい提案というのを続けなきゃいけないかなと。

↑ 履きこまれているぐらいがかっこいいMINEZO シルバー
大 / ぼくはスニーカーのように革靴を履くというテーマでずっと履いてたんですけど。大切にしてないわけじゃない。あくまで日常で履く靴だし、それこそ子供ができて気を使って履くっていうことができない環境だからこそラフに扱えることが求められる。それでいて痛くないとか、履き心地の良さも欲しい。そういう要素を全部クリアしているんですよMINEZOは。一足目のシルバーもそうですけど、汚れていく方がかっこよくなる革靴って意外とないと思うんですよ。スニーカーのように扱ってるけどあくまで革靴。先程あげたカジュアルだけど締め役になってくれる存在。それがぼくにとってのMINEZO。毎年一足は必ずオーダーしようってなんか自分の中で心に決めてますね。履いてると結構聞かれるし、次は絶対オーダーしたいですって方も多い。
廣 / ありがとうございます。アスレティックデザインと革靴っていう構造に向き合って、この靴を作ったんですよね。Instagramの写真だけだと全く伝わらない部分が結構あって。トレンドが存在する前から見た目もそうだし、技術もそうだし。新しい革靴の文化を作るんだっていう熱量を持って作ってるんで、大橋さんもそうですけど伝わる瞬間があるんですよね。履いてもらってもそうだし、お店に来て見てもらってもそうなんですけどその瞬間すごい報われたというか普段色々と考えてることをやってきて良かったなとなります。
大 / 作るのも好きなんですか?
廣 / 好きなんですけど、結構しんどいです笑。5年間ぐらいずっと職人として作り続けてきたんで、美しい曲線というかもちろん好きですよ。ただ自分のブランドをやる以上、他にもめちゃくちゃ仕事が増えるじゃないですか。開発もしなきゃいけないし、自分で売りに行かなきゃいけないしっていうのを考えると時間的なとこはきつくなってきてますね。
大 / 巡業含めた弊店のイベントもご自身で必ず店頭立ちして取り組む。そのこだわりはすごい大事というか。だからより伝わるし、絶対良さだと思いますよ。
廣 / フィッティングしてヒアリングして作ったから100%お客様の足に合うとは言えないんですけど、後から問題が発生したケースは多くないのでそれは自信になってます。
大 / 大抵の革靴ってその雰囲気に合った服装しなきゃ合わないことが多い。そういうもんやし。これもMINEZOが好きな理由のひとつなんですけど、いろんな文脈の洋服に合わせられるから、ファッションが楽しくなるんですよ。だからファッションラヴァーの方で愛用者が多いのだろうと感じますね。その点は革靴ブランドの類の中では、間違いなく他にない強みだと思うんですよ。
廣 / どこで知ったんですか?みたいなお客様がおかげさまで増えましたね。
大 / いいですね。配色のヒントはご自身で買ってきた現物から拾うことが多いですか?


↑ スエード2トーンのオーダーが増えているらしく。ぼくも今回もそれかな
廣/ 現物はもちろん、お客様のアイディアがあればそれを優先させていただきます。お客様が僕に答えを求める場合はなるべく歴史に乗っとったとこからスタイリングなどをヒアリングしながらスタートするケースが多いですね。ただ全く歴史がない組み合わせとかでも面白い配色になるケースは全然あるのでそれもよしです。60年代ぐらいまでは基本的に黒、白、茶がメインで70年代以降にナイロン素材とかが入ってきて多様性が出てくる。そういった歴史に当てはめられるように本などの資料も持ち込むので、そうやって決めていくと面白い配色ができますね。

大 / 前回の僕のモデルもそうやって決めましたね。40年代のダスラー兄弟分裂前のadidasの軍モノからインスパイアされた配色。これマジで気に入ってます。ケアや修理についてはどのような対応をされていますか?
廣 / かかとの補修や交換とか、つま先のトゥスチール後付けなど可能です。オールソールは現状一度も依頼ないですかね。元からハーフラバー貼っているのが理由かと。トップリフトとハーフラバーが残ってるうちにそれを交換すれば基本的にオールソールってしなくていいんですよ。オールソールをした方がいいって思い込んでる方も結構いらっしゃるんですけど、ぼくはなるべくしない方がいいと思ってます。
大 / あれって靴にとってはあんまり良くない良くないですか?
廣 / よくないですね。しない方がというよりは回数を減らした方がいい。
大 / オッケーです。今回の推し紹介にいきましょうか。

↑ この新型。会期中には履けるサンプルが完成予定です
廣 / 今回は新作を作っているので。80年から90年代ぐらいのサイクリングシューズのデザインをもとにシングルモンクとして作り直した感じです。この感じって多分スニーカーでもみんなやりたがってると思うんですよね。
大 / ああ、確かに。2000年代ぐらいの近未来的なデザインっぽい。これいいな。



廣 / 確実に来年ぐらいにここらへんのデザインがきますよ。
大 / これはCyclistと型は同じ?若干見た目シャープ?
廣 / MINEZOは木型統一ですが、デザインをイチから全部変えてます。確かにシャープに見えますよね。
大 / これ楽しみですね。ぼくもオーダーしよ。これは単色がいいのかな?
廣 / 結構面白い上がりになりますよ。ツートーンの配色もいいですよ。パンツと合わせるとつま先だけど配色の切り替えが出てくるので一気にスポーティーな感じになります。
大 / 推しの革はありますか?

廣 / 間違いなくオーストリッチです。まだビニール被っちゃってますけど。あとは今まで使っていたブラウンが廃盤でないので、全く同じクオリティのもので今回からダークブラウンになります。

↑ 今までの赤茶

↑ この焦茶単色で作っても普通にいけてます。これ多分人気だろう
大 / 今までが少し赤茶っぽかったのか。いいですね、この焦げ茶。ぼくこっち派やな。

↑ 端は使い道がないらしい。エキゾチックレザーの宿命ですね
廣 / あとはオーストリッチ色もありますね。アイスベージュと黒と茶の3色。生地の取り都合がすごく悪いんですよ。この1枚で頑張って2足。

大 / わお。これ高そう。
廣瀬 / なのでがんばります。巷の同素材を使ったシューズよりはお買い得かと。作れる型もRunnerとSprinterに限られるかと。

↑ 美しい。。。

大 / そもそもオーストリッチを使用したスポーツシューズって存在するんですか?
廣 / 実はあるんですよ。80年代ぐらいのバッシュとかで。オシャレアイテムとして存在したと思いますが。
大 / 興味深い。最後に今後の目標や作りたいものとかありますか?
廣 / ブーツを出したいですね。
大 / ずっと言ってますね。サッカーのスパイク起源のものですか?
廣 / そうですね。あと、スキー系。ソビエト系のデザインで好きなんですよ。
大 / へー。これかわいい。マウンテンブーツとかまでいくとやりすぎ感があるからワーク寄りなデザインブーツだけどスニーカー的なものは欲しいな。※写真撮り忘れましたけど、相当かっこよかったです。
廣 / 意外とないラインですよね。ブーツは作りたいです。あとは、いよいよ既成靴もやりたい。準備全然できてないですが笑。
大 / 海外は今年も行く感じですか?
廣 / 長期ではないと思いますが、それこそ10日ぐらいでアメリカカナダの博物館は今年のうちに見ておきたいかなって思ってます。
大 / 廣瀬くん的な資料がだいぶ集まる感じですね。今回のイベントは5/29(金) , 30(土) , 31(日)の3日間で開催します。廣瀬くんには全日在廊いただけます。ありがたい。それでは本日はありがとうございました。当日もよろしくお願いいたします。
廣 / ありがとうございました。こちらこそよろしくお願いいたします。

Model 01 : “CYCLIST”

Model 02 : “RUNNER”

Model 03 : “SPRINTER”

Model 04 : “SLUGGER”

Model 05 : “CRANKER”
※詳しいモデルの概要はとても詳しく書かれている公式サイトに飛んでください。
https://www.minezosportsshoes.com/
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“MINEZO SPORTS SHOES” order event
日時
5/29(金) – 5/31(日)
平日 / 13:00 – 19:00
土日 / 12:00 – 19:00
※デザイナー 廣瀬さん 全日在廊
会場
LiNN
東京都目黒区中目黒中目黒3−22−11
※1時間毎に枠を設けて、デザイナーのカウンセリングを元に受注していただけます。
お支払い
完全前金制
① フィッティング ・・・・・
足サイズの計測とヒアリングを行い、21.5cm~28.5cm ( 0.5cm刻み ) の15サイズの中からフィッティングサンプルを試着いただきます。
木型の調整の相談も可能です。
② モデルの選択 ・・・・・・
各モデルからデザインを選択します。
③ 革と配色の選択 ・・・・・
アッパーの革を選択します。スムースレザーはフランスのデュプイ社やアノネイ社、ドイツのワインハイマー社などから。スエードはチャールズFステッド社や国産など多数取り揃えております。イメージを伺い、ビンテージアスレティックシューズの歴史に乗っとった配色の提案もいたします。
④ オプションの選択・・・・
パンチングオプション ¥8,000 (税込 ¥8,800)
ベルクロオプショ ¥10,000 (税込 ¥11,000) ※RUNNERのみ
トゥスチール(金属プレートをつま先に取り付け摩耗を防ぎます。)
¥4,000 (税込 ¥4,400)
専用シューツリー ¥18,000 (税込 ¥19,800)
⑤ プライスの決定・・・・・
基本料金 ¥148,000 (税込 ¥162,800)
革の種類に限らず基本料金は一定になります。オプションを選択した場合、
基本料金 + オプション料金 + 税 が価格となります。
どなたでもご覧いただけるイベントとなっております。
既に枠が埋まっている時間帯もございますが、ご興味のある方はメールor Instagram DMにご連絡くださいませ。
※飛び込み来店でのオーダーも可能です。
日程によってお待たせする可能性がございます。あらかじめご了承くださいませ。
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今回は何で作ろうかな?
LiNN 大橋
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LiNN
🕛 Open hours
Thu , Fri / 13:00-19:00
Sat , Sun / 12:00-19:00
📍 153-0061 東京都目黒区中目黒3-22-11
(最寄り駅: 中目黒徒歩10分)
📩 Contact : info.linn.00@gmail.com
※開業日について
弊店は,中目黒と祐天寺の間
(駒沢通り添い)に辺る
ギャラリースペース S.AHN (サン)にて
各月14日間不定期に運営いたします
各月開業日は当サイトblogページまたはinstagramにてご参照ください
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